
こんにちは、畳マン六代目です。
私は創業170年以上の歴史を誇る老舗「青畳工房」の六代目として、畳製作一級技能士の資格を活かし、これまでに数えきれないほど多くの畳替えや表替えを手がけてきました。
畳は日本独自の文化であり、和室の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。近年ではデザインの多様化に伴い、「縁無し畳」を導入するご家庭も増えていますが、実際には縁付き畳に切り替えることで、製作コストや時間を大幅に抑えられるケースが少なくありません。
本記事では、縁無し畳から縁付き畳へ変更するメリットにスポットを当て、その具体的な理由や事例をご紹介します。
モダンな雰囲気に憧れて縁無し畳を取り入れたものの、「角の擦れや費用面が気になる…」という方にとって、参考になる情報が満載です。ぜひ最後までご覧ください!
◇ 縁無し畳と縁付き畳の違い
◎ 縁無し畳(ヘリ無し畳)とは
- スタイリッシュなデザイン
- 畳の縁をなくすことで、洋室にもマッチしやすいモダンな雰囲気を演出できます。
- フローリング感覚で家具を配置でき、洋風の家具とも相性が良いのが特徴です。
- 角や端が擦れやすい
- 畳のヘリ部分がむき出しになるため、長年使っていると角が傷みやすくなります。
- ヘリがない分、摩耗しやすい部位が直接露出してしまうので、定期的なメンテナンスが重要です。
- 製作に手間と高い技術が必要
- 畳表をい草の端まで曲げ込んで処理するため、細心の注意と熟練した腕が求められます。
- 製作工程が複雑になる分、費用が高くなりがちです。
◎ 縁付き畳(ヘリ付き畳)とは
- 伝統的で落ち着いた印象
- 畳の端に縁があることで、昔ながらの和室らしい雰囲気をしっかり保てます。
- 縁のデザインや素材を工夫すれば、意外と現代風のインテリアにもマッチします。
- 耐久性を高めるヘリの役割
- ヘリが畳表の端を保護するため、角や端の擦れ・ほつれが起きにくくなります。
- 定期的な掃除や表替えにより、10年、20年と長く使える場合も多いです。
- 工程がシンプルでコストを抑えやすい
- 畳表を裁断して機械で縫い付けるため、曲げ込み作業が不要。
- 製作時間を短縮でき、職人の手間も減る分、費用負担が軽減されます。
◇ 縁無し畳から縁付き畳への変更メリット
「見た目は好きだけど、実際に生活してみると意外と大変…」という声を耳にするのが、縁無し畳の角の傷みや、サイズの微調整の難しさです。
ここでは、縁無し畳から縁付き畳に変えることで得られる具体的なメリットをさらに掘り下げてみましょう。
◎ 1. 製作時間の短縮で費用ダウン
- 縁付き畳は畳表を裁断して機械で縫い付けるため、曲げ込みの工程が不要。
- 熟練の技術が必要な繊細な作業を省けるため、製作にかかる時間と人件費が削減されます。
- 結果的に、表替え費用や新調費用を大幅に抑えられることが多いです。
◎ 2. 摩耗や劣化のリスクが低い
- ヘリが畳の端を保護する形になるため、物理的なダメージを受けにくく、角がすり減りにくいです。
- カーペットやラグを上に敷きっぱなしにしても、縁が負荷を分散してくれるため、へこみや毛羽立ちを防ぐのに役立ちます。
- トータルで見ると、より長い寿命が期待でき、交換サイクルも伸ばせます。
◎ 3. 隙間や寸法の調整がしやすい
- 縁無し畳は寸法の誤差がそのまま見た目に現れやすく、少しでもズレると隙間が目立ちがちです。
- 縁付き畳であればヘリの部分が境界をカバーするため、微調整が比較的スムーズに行えます。
- 部屋の構造上の誤差や経年による収縮にも対応しやすいため、施工後も美しい仕上がりを長く維持できます。
◇ 施工事例:縁無し畳から縁付き畳に表替え

あるお客様から「縁無し畳の角が擦れてきたので、このタイミングで縁付き畳に変えたい」とのご相談がありました。
新調されたばかりの畳だったにもかかわらず、以下のような問題が発生していたのです。
- ✅ 畳1枚ごとの寸法がめちゃくちゃ
- ✅ 隙間が多く、見た目にも落ち着かない
そこで私たちは、次のような手順で作業を進めました。
- 畳の実寸を徹底的に測定
- 縦横だけでなく対角線までチェックし、各畳ごとに寸法の誤差やバラつきを確認します。
- 畳床の修整
- 削りが必要な部分は削り、足し増しが必要な部分には補強材を入れるなどして、部屋の形状に合うよう微調整。
- 縁付き畳用に畳表を裁断・縁を取り付け
- 畳の端に縁を逢着することで、隙間や角の擦れをカバーし、美しい仕上がりに。
- 敷き込み後の最終確認
- 畳を敷き終えたら、全体のバランスや高さをチェック。隙間や段差がないよう調整します。
結果として、お部屋全体が落ち着いた印象になり、隙間も解消。お客様からは「部屋の雰囲気も良くなり、日常的な掃除や手入れが楽になった」とご満足の声をいただきました。
◇ 製作工程の違いで費用と時間が変わる理由
「なぜ縁付き畳にするだけで、そこまでコストを抑えられるのか?」と思われる方もいるでしょう。
大きな要因は、畳表の端をい草ごと曲げ込む工程があるかどうかです。
◎ 縁無し畳の場合
- ✅ 角のい草が割れないよう、慎重かつ時間をかけて曲げ込む必要がある
- ✅ 職人の高度な技術と集中力が求められ、効率が下がる
- ✅ そのぶん作業時間が長引き、結果的に製作費用が高めになる
◎ 縁付き畳の場合
- ✅ 畳表を裁断し、ヘリを機械で縫い付ける作業が中心
- ✅ 曲げ込み工程が不要となり、その分時間が短縮される
- ✅ 職人の負担が軽減されるため、人件費や時間的コストの削減につながる
さらに、縁付き畳はヘリ部分がダメージを分散するため、畳全体の耐久性が高まります。
長い目で見れば、交換サイクルの延長→費用の圧縮といったメリットも期待できるのです。
◇ まとめ:縁付き畳で賢く畳替え
✅ 縁無し畳から縁付き畳への表替えは、
- 製作時間を大幅に短縮
- 施工コストを抑えられる
- 摩耗や隙間などのトラブルを軽減
と、さまざまなメリットがあります。
もちろん、お部屋のデザインやお好みで「どうしても縁無しにこだわりたい」という方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、より高い技術を持つ職人に頼むか、メンテナンス性や将来的な交換サイクルも考慮する必要があります。
一方で、費用面や耐久性を重視される方には、縁付き畳がおすすめです。
畳マン六代目としては、あなたの和室を快適に保ちながら、コストパフォーマンスの高い施工をご提案できます。
畳替えを検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの暮らしに合った最適な畳プランを一緒に見つけましょう!