畳表を外した、その次に。古い糸を取ってから表替えする理由

表替えで畳表を外すと、以前の張り替えで使った縫い糸が残っていることがあります。写真の畳も、短い辺の框をほどいたときに古い糸が出てきました。

新しい表を張る前に、古い縫い糸を抜く

表替えでは、畳表や畳縁を留めている糸を切り、畳床に残らないよう抜きます。畳床そのものを締めている糸とは区別して作業します。

古い糸を残したまま新しい糸を縫うと、一緒に縫い締めて、畳床の形が崩れることにつながります。表面からは見えなくても、張り直す前に必要な仕事です。

機械で縫うからこそ、下準備の理屈を大切に

現代の畳づくりでは縫着機を使いますが、機械に入れればすべて同じに仕上がるわけではありません。糸を抜き、傷みを補修し、寸法を整えてから張る。手縫いの理屈を踏まえて機械を使います。

残った糸の量や、畳床への食い込み方で下処理の手間は変わります。使える畳床を生かすために、ここで手間を惜しみたくありません。

次に張り替える職人にも、使う人にも

次の表替えをするのが私でも、別の畳屋さんでも、扱いやすいように作る。「次の職人もお客様だ」と考えて仕事をします。

糸を抜いた後は、必要な補修と寸法・高さの調整をして納めます。古い畳糸を取り除く理由を、別の写真でも説明しています。

この記事を書いた人
畳マン六代目

青畳工房 六代目の古賀隆夫です。1982年生まれ、一級畳製作技能士。創業170余年の畳店を受け継ぎ、佐賀市水ヶ江を拠点に畳替えを行っています。

国産い草にこだわり、畳の状態を確認して、表替えで済むか新畳が必要かを正直に判断します。家具移動や素材選びも、六代目本人がご相談から施工まで対応します。

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