
こんにちは、畳マン六代目です。畳は、初めから部屋全体に敷かれていたわけではありません。座る・寝るために置く敷物から、部屋に敷き詰める床材へ。使い方の変化をたどると、いまも作る礼盤畳や紋縁の畳につながる仕事が見えてきます。
座る・寝るために、必要な場所へ置く畳
「畳」という名前は、奈良時代の『古事記』にも登場します。当時の敷物と、現在の畳床に畳表を張った畳を、同じ構造と考えるわけではありません。
正倉院には寝台である「御床」と、寝台用の「御床畳」の残欠が伝わっています。平安時代には、板敷きに座具や寝具として畳を置き、使う人の身分によって厚さや畳縁の柄・色が異なりました。
書院造とともに、部屋へ敷き詰める形に
室町時代ごろには、書院造の発展とともに畳を敷き詰める習慣が広まり、その後、一般住宅にも徐々に浸透していきました。置く場所のための敷物から、部屋全体の床を整える役割へ変わっていったのです。
部屋へ敷く畳は、一枚ずつ位置と寸法を合わせる必要があります。規格の大きさで切って並べるだけではなく、柱や敷居、部屋の形に合わせて作り、納めます。
畳縁の紋を合わせる仕事は、今も続いています
寺院などで使う紋縁の畳では、隣り合う畳や角の紋様を合わせる細工が大切です。六代目が礼盤畳を作るときも、表面だけでなく裏まで仕上げることに手をかけています。「略式」でも、裏をきれいに仕立てようと思うと時間がかかる。その仕事を楽しいと感じることも、私の畳づくりの一部です。
略式礼盤畳の紋合わせと仕上げでは、実際の製作写真を紹介しています。
形や素材が増えても、部屋に合わせる仕事は同じ
現在は、国産い草の畳表に加え、和紙・樹脂製畳表や縁なし畳、フローリングに置く畳など、使い方に合わせた選択肢があります。縁なしは形の違いであり、素材の名前ではありません。
青畳工房では、いま使う部屋と畳床を見て、見本の表面や手触りを比べ、必要な工事を考えます。古い畳をすべて交換する前に、使える畳床を生かせるか確かめることも、畳を直して使う仕事です。工事の違いは表替え・裏返し・新畳の説明をご覧ください。


