
畳マン六代目
こんにちは、畳マン六代目です。
創業170年以上の老舗「青畳工房」の六代目として、これまで数多くの和紙畳やい草畳の施工を手がけてきました。
ここでは、和紙畳(ダイケン畳表)の寿命や、張り替えのタイミング・正しいお手入れ方法について、できるだけ詳しく解説します。
近年、和紙畳は「色あせが少ない」「カビやダニが発生しにくい」などのメリットから大人気。でも、い草畳とは違ったポイントで傷みやすくなる場合もあるのです。この記事を読めば、和紙畳を快適に長持ちさせるコツがきっとわかるはずです!
目次
和紙畳(ダイケン畳表)の寿命とは?
和紙畳の寿命を考える際、「見た目の寿命」と「機能の寿命(撥水性能の低下)」の2つに注目するのがおすすめです。
◇ 見た目の寿命
- 色あせが少ない
い草畳に比べて紫外線による退色が起こりにくく、購入当初の美しい色を長くキープしやすいのが和紙畳の特徴です。 - 表面の摩耗・汚れが目立ち始めると要注意
長年使用して表面の樹脂加工が擦り減ると、撥水力や防汚力が落ちてしまいます。
すると汚れが落ちにくくなり、見た目の劣化が一気に進むことも。 - 目安
見た目の劣化(特に汚れや傷がひどくなり、掃除しても落ちないと感じたら)を見つけた時点で張り替えを検討しましょう。
人目に触れることが多いお部屋ほど、美観を重視して早めのメンテナンスがおすすめです。
◇ 機能の寿命(撥水性能)
- 撥水加工の摩耗
和紙畳は紙を原料とした樹脂で加工された表面を持ち、水分を弾きやすいのが魅力です。
しかし、家具の脚や日々の摩擦でコーティングが剥がれてくると、水滴を弾かず吸い込んでしまうようになります。 - カビや汚れがしみ込みやすくなる
撥水力が落ちると、水拭きの際の水分やこぼした飲み物などが畳の内部に入りやすくなり、結果的にカビやニオイの原因になることも。 - 目安
水をこぼしたときにサッと拭いてもシミが残ったり、弾くはずの水滴が吸い込まれるようになったと感じたら、機能的な寿命を迎えつつあるサインです。
和紙畳とい草畳の寿命を比較
「和紙畳とい草畳、どっちがどのくらい長持ちするの?」という疑問はとても多いです。
それぞれの特徴を押さえておきましょう。
◇ 和紙畳(ダイケン畳表)の特徴
- ・色あせしにくく、見た目の美しさが持続
- ・撥水性能があり、汚れに強い
- ・カビやダニの発生リスクが低い
- ・長年使うと樹脂加工が摩耗し、汚れがしみ込みやすくなる
- ・10年以内を目安に張り替えを検討するのが理想
◇ い草畳の特徴
- ・自然素材ならではの香りと風合いが楽しめる
- ・吸湿性が高く、梅雨や夏場の湿度をうまく調整してくれる
- ・紫外線や踏み込みで色あせや痛みが出やすいが、味わいも増す
- ・一般的には6〜10年程度で表替えを考えると◎
▶ ライフスタイルに合わせた選び方
- ・掃除やお手入れのしやすさを重視したい人 → 和紙畳がおすすめ
- ・天然い草の香りや風合いを楽しみたい人 → い草畳がピッタリ
- ・和紙畳の方がダニ・カビ対策に優れ、い草畳は自然素材によるリラックス効果が期待できる
和紙畳を長持ちさせるための正しいお手入れ方法
和紙畳はもともとメンテナンスが簡単と言われていますが、正しいお手入れを知っておくと寿命をさらに延ばすことができます。
◇ お手入れのポイント
- ・乾拭きが基本
汚れが少ない日常の掃除なら、乾拭きで十分。ほこりや軽い汚れをサッと取り除きましょう。 - ・汚れが気になる場合は固く絞った布で拭く
水分を含ませすぎると、撥水加工が劣化している部分から水が入り込む可能性があります。
濡れ雑巾を使う場合はしっかり固く絞り、なるべく早く乾かす工夫を。 - ・こぼした水滴は放置しない
撥水加工が残っていれば水は弾きますが、長時間放置すると浸透してしまうことも。
すぐに拭き取りましょう。 - ・掃除機をかけるときは畳の目に沿って
い草畳ほど気にする必要はありませんが、やはり畳の目に逆らって強く擦ると表面を傷つける原因に。ソフトブラシや弱モードでやさしくかけるのがおすすめです。
◇ 避けたいこと
- ・水分を長時間残す
いくら撥水加工があるとはいえ、長時間水分が残るとカビやシミのもとになります。 - ・強い洗剤やゴシゴシ洗い
樹脂加工が剥がれやすくなり、表面が傷むことで撥水性能が急激に低下する場合があります。 - ・キャスター付き家具の頻繁な移動
和紙畳はい草畳に比べると傷に強いですが、キャスターによる摩擦は表面にダメージを与えがち。保護マットを敷くなどの対策をすると安心です。
張り替えのサインを見逃さない!
快適な和室ライフを続けるためには、張り替えの適切なタイミングを見極めることが重要です。
◇ 張り替えのタイミング

- ・水を弾かなくなった
最初はしっかりと水を弾いていたのに、最近は水滴がスッと染み込んでしまう――これは撥水加工が大きく低下している証拠。
カビやシミのリスクが増えるので早めの張り替えがおすすめ。 - ・汚れが落ちなくなった
食べこぼしや飲みこぼしなどで汚れが付着し、掃除しても落ちにくくなった場合、見た目の寿命が近いサインです。 - ・表面が擦り減って見た目が劣化
歩行量の多い場所や家具の配置などで摩耗が激しいと、樹脂コーティングが剥がれたり、薄くなることも。
畳全体の印象がボロボロに見えるようなら検討を。
▶ 交換時期の目安
- ・10年程度
一般的に、和紙畳は10年以内を目安に交換すると快適さや見た目を保ちやすいと言われています。
もちろん使用頻度やお手入れ状況によって差が出ますが、10年を過ぎたあたりからは劣化のサインを見逃さないようにしましょう。
さらに快適!和紙畳を長持ちさせるコツ
◇ 部屋の湿度管理
- ・和紙畳はカビに強いとはいえ、湿度が高すぎればカビのリスクはゼロではありません。
梅雨や冬場の結露シーズンは、除湿機やエアコンの除湿運転をうまく活用して室内の湿度を**50〜60%**程度に保つと安心です。
◇ 定期的な換気
- ・和室を締め切っていると、ほこりや湿気がこもりがち。窓を開けて風を通す、押し入れやクローゼットも扉を開けて空気を回すなど、日常的な換気を心がけましょう。
◇ 畳替え・裏返しのプロに相談
- ・和紙畳も「表替え」ができますが、ダメージが大きい場合や畳床が劣化している場合には新調を検討しましょう。プロの目で状態をチェックしてもらうと、最適な判断ができます。
まとめ|和紙畳は10年を目安に張り替えを検討!
和紙畳(ダイケン畳表)は
・ 色あせしにくい
・ カビやダニのリスクが低い
・ 撥水性が高く、日常のお手入れが簡単
など、い草畳にはないメリットが豊富です。
しかし、使い続けるうちに表面の樹脂加工は確実に摩耗し、汚れが染み込みやすくなったり、水を弾かなくなったりしてきます。
- ・「最近、汚れが落ちにくい…」
- ・「水をこぼしたらすぐ染み込んでしまう」
- ・「見た目がボロボロで、部屋の雰囲気が台無し」
こんなふうに感じたら、約10年を目安に早めの張り替えを検討するのがベスト。ご予算やライフスタイルに合わせて、表替えや新調を選びましょう。
▶ 畳マン六代目(青畳工房)にお気軽にご相談を!
- ・和紙畳にしたいけど、具体的にどれを選べばいい?
- ・家族構成が変わったから、畳替えしてお部屋の雰囲気も変えたい
- ・張り替えの費用や工期が知りたい…
こんな疑問や不安がありましたら、ぜひ創業170年以上の歴史を持つ私たち青畳工房へご相談ください。熟練の職人技と豊富な知識で、あなたの大切な和室を最高の状態に仕上げます!