
こんにちは、畳マン六代目です。
私は創業170年以上続く老舗畳店「青畳工房」の六代目として、畳製作一級技能士の資格を持ち、これまで数多くの畳を手がけてまいりました。
今回は、佐賀市のお寺に納めさせていただいた礼盤畳(らいばんたたみ)のお話です。僧侶が法要や儀式の際に座る畳だけに、普通の畳とは少し違う独特の技術が必要となります。
礼盤畳には「本式」と「略式」がありますが、今回ご紹介するのは略式の礼盤畳。
とはいえ、略式だからといって妥協は一切なし。
角の紋合わせや裏面の仕上げまで、手間を惜しまない“本格的な作り”を貫いています。
神聖な場を彩る礼盤畳のこだわりポイントを、じっくりご覧ください。
略式でも裏まで丁寧に仕上げる──畳づくりの楽しさ
礼盤畳は、角に紋を入れるなど特別な加工があるため、裏面までしっかり作り込むとなると意外と時間がかかるものです。
しかし、畳マン六代目としては、その「ひと手間」が何より楽しい瞬間でもあります。
・ 角の紋やデザインにこだわることで、職人の腕が試される
・ 略式でも細部を大切にすることで、本式に近い仕上がりが実現する
礼盤畳はお寺の厳かな空間を彩る大切な役割を担っています。
だからこそ、畳職人としては手を抜くわけにはいきません。

「悲しい礼盤畳」の実例……いい加減な仕上げで台無しに
礼盤畳は、一般の畳より数も需要も多くはありません。
そのためか、残念ながら雑な作りで納品されているケースをしばしば目にします。
・ 角の紋がズレたまま
・ 裏面はタッカー&ガムテープで乱雑に留めただけ
こういった不十分な仕上げでは、お寺の神聖な空間にふさわしい雰囲気を損ねてしまいます。
「自分で作れないなら、作れる畳屋へ外注してほしい」と思うほど、中途半端な礼盤畳が存在しているのは事実です。
畳マン六代目の礼盤畳──3つのこだわりポイント
1. 角の紋は丁寧に合わせる
礼盤畳の大きな特徴のひとつに、角の紋を入れる作業があります。
四隅の紋がビシッと合っていると、見た目の印象が格段にアップ。
・ どんな寸法の畳でも四隅がきちんと揃うよう設計
・ ミリ単位のズレも許さない職人技
2. 裏面も手を抜かない
略式の礼盤畳でも、畳の裏面にまできちんと配慮することを大切にしています。
「見えない部分こそ丁寧に仕上げる」が畳職人のモットー。
・ 雑なタッカー止めやガムテープ補強は一切なし
・ 裏面まで仕立ての美しさにこだわる
3. 強度と美しさのバランスを重視
礼盤畳は法要や儀式で長く使用されることが多いため、耐久性はもちろんのこと、その場の雰囲気を守るための美しさも欠かせません。
・ 表面のい草の品質と芯材の強度を厳選
・ 使用頻度や敷設場所に合わせた最適な素材選び

まとめ|略式でも手間を惜しまない礼盤畳が本物の美しさを生む
略式礼盤畳とはいえ、手間をかけて作り込めば、本式に近い上質さを実現できます。
礼盤畳は「見える部分」も「見えない部分」も含めて、お寺の神聖な空間を支える大切な存在。
適当に作るのではなく、しっかりとした技術と誠意を持って仕上げるべきだと畳マン六代目は考えています。
・ 角の紋が美しく揃った畳は、お寺の厳粛な雰囲気を引き立てる
・ 裏面まで丁寧に作られた畳は、長期使用でも安心
・ 礼盤畳のご依頼・ご相談は、経験豊富な職人にお任せを
「礼盤畳を作りたいけど、どこに頼めばいいか分からない……」という方は、ぜひ畳マン六代目(青畳工房)へご相談ください。
創業170年以上の歴史と職人技を活かし、略式でも一切妥協しない“本気の礼盤畳”をお届けいたします。