畳替えを考え始めたとき、最初に気になるのは「結局いくらかかるのか」だと思います。
ところが、畳の見積もりは合計金額だけを並べても、同じ条件の比較になっていないことがあります。表面だけを替えるのか、土台から新しくするのか。天然い草か、和紙・樹脂の畳表か。家具移動や古畳の処分が含まれるか。条件が違えば金額も変わります。
この記事では、創業170余年の青畳工房を継ぐ六代目・古賀隆夫(一級畳製作技能士)が、畳替えの見積もりで確認したい8項目を、お客様側の目線で分かりやすく整理します。
先に結論です。見積もりでは、最低でも「工事内容」「使う畳表」「追加になる可能性がある費用」の3つを確認してください。この3点が分かれば、安い・高いだけでなく、ご自宅に合う内容かを判断しやすくなります。
畳替えの見積もりで確認すべき8項目
表替え・裏返し・新畳のどれなのか
「畳替え」という言葉には、主に次の3種類があります。
- 裏返し:現在の畳表を裏返して再利用する
- 表替え:畳床は再利用し、畳表と畳縁を新しくする
- 新畳:畳床を含めて一枚ごと新しく作る
見た目が傷んでいても畳床が使えるなら、表替えで十分な場合があります。一方、踏むと大きく沈む、畳床が傷んでいる、隙間や段差が大きい場合は、新畳が適することがあります。
大切なのは、最初から新畳と決めつけず、今の畳床を再利用できるか確認してもらうことです。違いを先に知りたい方は、表替え・裏返し・新畳の違いもご覧ください。
畳表の素材・産地・ランクが分かるか
「表替え一枚○円」と書かれていても、使う畳表が違えば単純には比較できません。見積もりでは、次の点を確認します。
- 天然い草、和紙、樹脂など、どの素材か
- 天然い草なら国産か外国産か
- 織りやい草の長さ・密度など、品質の違いを説明してもらえるか
- 居間・客間・寝室など、部屋の使い方に合っているか
青畳工房は、天然い草の畳表には国産い草を使い、中国産い草は使いません。ただし、和紙・樹脂の畳表が悪いという意味ではありません。日焼けしにくさ、汚れへの強さ、ペットとの暮らしなど、求めるものによって向き不向きがあります。
見本を実際に見て触り、価格差の理由を聞いてから選ぶのが安心です。
畳床を再利用するか、新しくするか
表替えでは、現在の畳床を再利用します。新畳では、畳床も新しくなります。
畳床の状態は、表面からでは分かりにくいことがあります。沈み、湿気による傷み、変形、隙間の程度などを確認し、再利用できる理由、交換した方がよい理由を説明してもらいましょう。
表替えで十分なのに新畳へする必要はありません。反対に、傷んだ畳床へ新しい畳表だけを張っても、歩き心地や隙間の問題が残ることがあります。
税込の総額と、どこまで含まれるか
単価を見るときは、「一畳あたり」だけでなく、枚数を掛けた税込総額で確認します。さらに、次の内容が含まれているかも確認してください。
- 畳表・畳縁・畳床などの材料
- 引き取り、製作、配達、敷き込み
- 寸法調整や隙間の補修
- 家具移動
- 古畳の処分
青畳工房の代表ランクと6畳・8畳の総額目安は、畳替え価格表で確認できます。料金を比べるときは、同じ工事内容・同じ材料・同じ含有範囲で比べることが重要です。
追加費用が発生する可能性
見積もり時点で、追加になる可能性がある項目を先に確認します。たとえば、古畳の処分、防虫紙や竹炭シート、柱欠け・斜め加工、炉切り、本間サイズ、特殊な納まり、家具が非常に多い部屋などです。
現場を見なければ確定できない項目があること自体は不自然ではありません。その場合は、何を確認したら金額が決まるのか、追加になる場合はいくらかを事前に聞いておくと安心です。
家具移動は誰が、どこまで行うか
畳替えの前に、部屋を空っぽにしなければならないと思われがちです。タンスなどは、多くの場合そのままでも作業できます。
ただし、割れ物、貴重品、精密機器、細かな小物は事前に移動をお願いします。大きな家具がある場合は、部屋全体の写真を送ると、動かし方や作業順を判断しやすくなります。
詳しくは、家具がある和室の畳替えで実際の考え方を説明しています。
引き取りから納品までの時間
表替えや裏返しは、畳をいったん工房へ持ち帰って施工します。青畳工房では通常、お預かりした畳はその日のうちに納品します。ただし、枚数、畳の状態、特殊加工、天候や予約状況によって変わるため、日程は事前にご説明します。
新畳は先に採寸し、製作後に入れ替える流れです。部屋を長期間使えなくなるとは限りません。6畳の目安は、6畳の表替えにかかる日数・時間も参考にしてください。
見積もり後に断ってもよいか
相談したら、その場で決めなければならないわけではありません。材料と金額の説明を聞き、ご家族で考えてから決めるのが普通です。
青畳工房では、見積もり後に断っていただいても大丈夫です。表替えか新畳か分からない段階、予算がまだ決まっていない段階でも相談できます。
金額だけでは判断しにくい見積もりの例
たとえば「表替え一枚○円から」という情報だけでは、次のことが分かりません。
- 畳表の素材と産地
- どの品質ランクなのか
- 畳縁や施工費が含まれるか
- 家具移動や配達が含まれるか
- 古畳処分や特殊加工が別料金か
良い見積もりは、必ずしも説明が長いものではありません。何を使い、何を行い、どこから追加になるのかが、お客様に分かる言葉で示されていることが大切です。
畳店によって提案が違うときは、どちらが正しいかを急いで決めるより、違う理由を聞いてください。畳の状態や、重視している点が違うだけの場合もあります。畳店の見極め方は、畳屋の選び方と仕事レベルの差でも詳しく解説しています。
見積もり相談の前に用意するとよいもの
最初の相談では、すべてが決まっていなくても大丈夫です。次の情報があると話が早くなります。
- お住まいの市町村
- 畳の枚数
- 部屋全体と傷みが分かる写真
- 気になる症状(ささくれ、沈み、隙間、カビなど)
- 希望時期
- 天然い草、色変わりしにくさ、予算などの希望
写真だけで最終金額まで確定できない場合はありますが、表替えか新畳か、訪問確認が必要かを整理する材料になります。
青畳工房の見積もりから納品まで
- LINE・電話で相談:枚数、状態、希望時期を分かる範囲で伺います。
- 見本を持って訪問:六代目・古賀隆夫が畳の状態と畳床を確認します。
- 素材を見て選ぶ:見本に触れながら、ご予算と部屋に合う材料を一緒に選びます。
- 施工日を決める:家具の量やご都合を確認します。
- 施工・納品:通常は、お預かりした分をその日のうちに納品します。
- 施工後に支払い:当日、後日集金、振り込みなどをご相談いただけます。
詳しい流れは、ご相談から納品までの流れをご覧ください。
畳替えの見積もりでよくある質問
見積もりだけ頼んでも大丈夫ですか?
大丈夫です。見積もり後に断っていただいても構いません。材料の違いと必要な工事を聞いてからご判断ください。
写真だけで見積もりできますか?
写真から分かる範囲で、状態や家具量、工事候補を整理できます。ただし、畳床の傷みや正確な寸法など、現地確認が必要な場合があります。
佐賀市外でも相談できますか?
はい。佐賀市だけでなく、佐賀県内と福岡県の一部も営業エリアです。地域によって訪問日を調整するため、お住まいの市町村をお知らせください。
安い畳表を選ぶと、すぐ悪くなりますか?
価格だけで一律には決まりません。部屋の使用頻度、畳表の素材と品質、畳床の状態、施工の仕方によって変わります。普段あまり使わない部屋と、毎日過ごす居間では、合う選択も違います。
表替えか新畳か、自分で決めてから相談するべきですか?
決めなくて大丈夫です。畳床を確認し、再利用できる場合は表替え、交換が必要な場合は新畳をご提案します。
まとめ|同じ条件で比べられる見積もりを
畳替えの見積もりは、総額だけでなく、工事内容・畳表・畳床・含まれる作業・追加費用・家具移動・納期まで確認すると、後悔しにくくなります。
分からない専門用語があれば、そのままにせず聞いてください。説明を聞いたうえで「今回は見送る」という判断でも問題ありません。
青畳工房では、六代目・古賀隆夫本人が対応します。佐賀市外の方も、佐賀県内・福岡県の一部でご相談いただけます。まずは畳の写真1枚と、お住まいの市町村をお知らせください。
フォームから問い合わせることもできます。急ぎでなくても、お気軽にご相談ください。


