介護がある和室の畳選び|尿汚れ・転倒・掃除に備えるポイント

介護に使う和室では、「転んだときの硬さ」「尿や飲み物をこぼしたときの掃除」「布団や介護ベッドの湿気」を同時に考える必要があります。畳は足当たりが柔らかい一方、天然い草は液体を吸い込むため、どの素材でも同じように使えるわけではありません。

先に結論をお伝えすると、香りや肌触りを優先するなら国産い草、液体汚れの拭き取りやすさを優先するなら樹脂畳などが候補です。ただし、畳表だけでなく畳床、段差、家具の配置まで確認しなければ、安全で掃除しやすい部屋にはなりません。

介護の和室で最初に確認すること

  • 布団、介護ベッド、座椅子のどれを使うか
  • 室内で歩行器や車椅子を使うか
  • 尿、便、飲み物など液体汚れの頻度
  • 介助者が掃除・換気に使える時間
  • 出入口や隣室との段差
  • 畳を踏んだときに沈みやぐらつきがないか

「介護用」と書かれた畳を選ぶ前に、実際の動線を整理することが重要です。

国産い草・和紙畳・樹脂畳を比較

素材介護での長所注意点
国産い草自然な肌触りと香り、畳らしい感触尿や水分を吸い込むため早い処置が必要
和紙畳色あせしにくく、日常のから拭きがしやすい商品仕様と汚れの種類に合う手入れを確認
樹脂畳液体を拭き取りやすい商品が多い熱・傷・滑りやすさ・感触は商品ごとに確認

素材名だけで「介護に最適」とは決められません。介護する方が毎日続けられる掃除方法か、見本を触って確認してください。

尿や飲み物をこぼした直後の基本

  1. こすらず、乾いた布や紙で上から押さえて吸い取る
  2. 畳表の種類に合う方法で汚れを取る
  3. 水分を残さず、換気・除湿で十分に乾かす
  4. 臭いが残る場合は畳床まで浸透していないか確認する

大量の水や尿が畳床まで入ると、表面だけの掃除では臭いが戻ることがあります。詳しい初期対応は畳についたおしっこの臭い対策もご確認ください。

介護ベッドを置く場合の注意点

脚の荷重を分散する

細い脚やキャスターに重量が集中すると畳がへこみます。メーカーの設置条件を確認したうえで、硬く十分な広さの敷板などを使い、荷重を分散します。柔らかい段ボールや湿気を通さない敷物を長期間挟む方法は避けます。

湿気を逃がす

ベッド下は空気が動きにくく、ほこりもたまりやすい場所です。壁際に詰め込みすぎず、掃除と点検ができる配置にします。ただし、転倒防止や介護動線を最優先し、自己判断でベッドの固定方法を変えないでください。

畳の沈みを放置しない

ベッド周辺や立ち上がる場所が沈むと、足元が不安定になります。畳床だけでなく床板が傷んでいる場合もあるため、先に原因を確認します。

車椅子・歩行器を使う場合

一般的ない草畳は、車輪の旋回や同じ場所への繰り返し荷重で傷みやすくなります。動線が限られる場合は、耐摩耗性を重視した素材や、段差を抑えた畳床を検討します。ただし、表面が硬くなれば転倒時の感触や座り心地も変わります。実際の使用状況を伝えて比較することが大切です。

畳を替える前に見直したい部屋の配置

  • 出入口から寝床まで物を置かない
  • 夜間の足元照明を確保する
  • 電源コードを歩行動線に通さない
  • 小さな敷物や滑りやすいマットを重ねない
  • 介助者が両側から入れる余裕を確認する

畳替えだけで介護環境の安全が保証されるわけではありません。必要に応じてケアマネジャー、福祉用具専門相談員、住宅改修の専門家にも確認してください。

表替えでよいか、新畳が必要か

畳床が平らでしっかりしていれば、表替えで素材を変更できる場合があります。沈み、反り、大きな段差、臭いの深い浸透がある場合は、新畳や床板の確認が必要です。既存の畳床が新しい素材に合うかも施工前に確認します。

相談時に伝えると判断しやすい情報

  • お住まいの市町村と畳の枚数
  • 布団か介護ベッドか
  • 車椅子・歩行器の使用有無
  • 最も困っている汚れや傷
  • 和室全体、出入口、畳の傷みの写真

よくある質問

介護には必ず樹脂畳がよいですか?

必ずではありません。液体汚れの頻度、肌触り、歩行方法、予算によって変わります。国産い草を希望される場合も、リスクと手入れ方法を確認して選べます。

今の畳床を使って表面だけ替えられますか?

畳床の強度、平らさ、臭いの浸透、厚みを確認して判断します。状態が良ければ表替えが可能です。

介護の方法に合わせて、掃除しやすい畳を整理します

青畳工房では、六代目本人が部屋の使い方と現在の畳を確認します。素材の長所だけでなく、液体汚れ、家具荷重、段差の注意点もお伝えします。

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