犬や猫のうんちが畳についたときは、慌ててこすると、畳表の目や合わせ目へ汚れを広げてしまいます。まず固形物を取り、残った水分を吸い取り、畳表の素材に合う方法で拭いて乾かします。
この記事で扱うのは便の片づけです。おしっこが広く染みた場合は、初動と臭いの確認が異なるため、犬・猫のおしっこが畳についたときの対応をご覧ください。
先に犬・猫の様子を確認する
片づけの前後に、犬や猫の様子も見てください。いつもと明らかに違う便が続く、血が混じって見える、何度も排便する、元気や食欲の変化がある、異物を食べた可能性がある場合は、畳の掃除だけで済ませず、かかりつけの動物病院へ相談してください。
犬や猫が片づけ中の場所へ戻ると、汚れを踏んで広げたり、使った紙に触れたりします。先に別の安全な場所へ移し、窓を開けられる状況なら換気します。
用意するもの
身近にあるもので構いません。途中で取りに行かずに済むよう、最初にそろえます。
- 使い捨て手袋
- 厚めのペーパーや古布
- 便をすくうための厚紙や使い捨てのへら
- 水を含ませ、固く絞った布
- 乾いた布
- ごみを密閉できる袋
汚れに洗剤を何種類も重ねるのは避けます。畳表の素材が分からない場合は、強い洗剤や漂白剤を使う前に畳店へ確認してください。
こすらず片づける手順
1. 固形物を外側から取る
手袋を着け、厚紙などを使って便を持ち上げます。柔らかい便は、汚れの外側から中心へ寄せるように取ります。畳へ押しつけたり、畳表の目に逆らって何度もこすったりしないでください。
畳と畳の合わせ目へ入った場合も、掃除機で吸い込むのではなく、見える固形物を先に取ります。家庭用掃除機の内部を汚すおそれがあるため、濡れた汚れには使いません。
2. 残った水分を押さえて吸い取る
乾いたペーパーや布を上から当て、残った水分を移します。横へこすると範囲が広がるため、汚れた面を替えながら押さえます。
大量の水をかけて流すと、表面では見えなくても、畳表の下や畳床へ水分が入ることがあります。いったん濡らしてから吸い取るのではなく、先に今ある水分を減らすことが大切です。
3. 畳表に合わせて拭く
国産い草の畳表は、まず水を含ませて固く絞った布で、畳表の目に沿って一方向へ拭きます。そのあと乾いた布で水分を取ります。洗剤が必要な場合は、畳表の商品と手入れ方法を確認し、表示された使用方法に従ってください。
和紙畳や樹脂畳、高耐久素材は、商品ごとに手入れ方法が異なります。「人工素材だから何を使ってもよい」とは限りません。使っている商品が分かる場合は、その手入れ案内を優先してください。
素材が分からないときは、畳全体と表面の写真を畳店へ送り、確認してから進めます。
4. 風を通して乾かす
拭いたあとは、窓を開ける、換気扇や除湿機を使うなど、部屋の状況に合わせて乾かします。熱風を一か所へ近づけすぎたり、濡れたままマットや座布団を重ねたりしないでください。
乾くまでは犬や猫がその場所を踏まないようにします。合わせ目へ水分が入ると、臭いがあとから気になることがあります。
避けたい片づけ方
早く臭いを消したくても、次の方法は畳を傷めたり、汚れを広げたりすることがあります。
- 便を掃除機で吸う
- 濡れた雑巾で強く往復する
- 大量の水をかける
- 漂白剤や複数の洗剤を自己判断で混ぜる
- 消臭スプレーを何度も吹きかけて濡らす
- ドライヤーの高温を近くから当て続ける
- 汚れたまま敷物で隠す
消臭剤は、臭いの原因を取り除く代わりにはなりません。畳に使える表示があっても、畳表の素材、色落ち、犬や猫が触れる場所での使用条件を確認してください。畳に消臭スプレーを使うときの注意点も参考にしてください。
乾いたあとに見る三つの点
掃除直後だけで判断せず、十分に乾いたあとに、色、臭い、畳の感触を確認します。
シミや変色
表面に薄い跡が残っても、乾いて臭いがなく、畳床に異常がなければ、すぐ交換が必要とは限りません。ただし、便の色だけでなく洗剤による色むらが残ることもあります。さらに濡らして直そうとせず、写真を撮って相談してください。
臭い
乾いたあとも臭いが続く場合は、合わせ目や畳表の下へ汚れや水分が入っている可能性があります。表面へ香りを足して隠すより、どこまで染みたか確認する方が先です。
沈みや湿り気
足で踏んだときにその部分だけ柔らかい、合わせ目が湿っている、畳を上げた下まで汚れている場合は、畳床や床板の確認が必要です。無理に畳を持ち上げると元へ戻せなくなることもあるため、畳店へ相談してください。
表替えか新畳かの判断
表替えは、今ある畳床を利用して畳表を張り替え、縁付き畳は畳縁も替える工事です。汚れや臭いが畳表の範囲に収まり、畳床を再利用できる状態なら、表替えで整えられる場合があります。
便に伴う水分が畳床まで深く入り、乾燥後も臭いが取れない、畳床が傷んでいる場合は、新畳を検討します。何日経ったら必ず交換、何センチの汚れなら表替え、と一律には決められません。畳表の素材、畳の厚み、汚れの量、掃除までの時間を合わせて見ます。
一枚だけの交換は、周囲との色差や同じ畳表を用意できるかも確認が必要です。今後も便や水分の汚れが心配なら、拭き取りを重視したわんにゃんスマイル畳を含むペット向け畳を比較できます。爪傷や摩擦も多い場合はMuKiZu-Tatamiも候補ですが、どちらも粗相そのものを防ぐ畳ではありません。
よくある質問
アルコールや漂白剤で拭いてもよいですか?
畳表の素材や商品によって使用条件が異なり、変色や傷みにつながる場合があります。自己判断で広く使わず、商品が分かれば手入れ案内を確認し、分からなければ畳店へ相談してください。洗剤同士は混ぜないでください。
重曹や消臭スプレーをかければ臭いは消えますか?
表面へ粉や液体を足しても、合わせ目や畳床に残った汚れを取り除くことにはなりません。まず固形物と水分を取り、乾燥後に臭いの残る範囲を確認します。
一度うんちがついた畳は交換した方がよいですか?
付着した範囲が小さく、すぐ片づけて乾燥し、臭いや畳床の傷みがなければ、必ず交換とは限りません。シミ、臭い、湿り気が残る場合は写真と現物で確認します。
下痢で広く染みた場合はどうすればよいですか?
こすらず、外側から固形物を取り、水分を吸い取ります。広範囲を大量の水で洗わず、汚れの範囲と畳全体を撮影して早めにご相談ください。犬や猫の体調については動物病院へ相談してください。
汚れの範囲と畳全体をLINEでお送りください
掃除して十分に乾かしたあとも、シミや臭いが気になる場合は、汚れた部分を近くから撮った写真、畳一枚全体、和室全体の写真に、いつ付いたか、便の水分が多かったかを添えてLINEでお送りください。
表替えで済みそうか、畳床まで確認した方がよいかを六代目・古賀隆夫本人がお伝えします。電話は通話無料の0120-743-443です。


