製品の設置条件と畳の状態が合えば、猫用ケージやキャットタワーを畳の上に置ける場合もあります。ただし「畳がへこまないか」だけでなく、ケージやタワーが安定するか、湿気がこもらないか、猫が飛び降りる場所に傷が集中しないかを一緒に見ておく必要があります。
六代目・古賀隆夫も、5匹の保護猫と暮らしています。猫がよく通る道、勢いよく着地する場所、水をこぼしやすい場所は、同じ部屋の中でも偏ります。ケージやタワーを置いてから困るより、畳と猫の動きを先に確認した方が対策を選びやすくなります。
最初に製品の設置条件を確認する
キャットタワーや大型ケージは、製品ごとに使用できる床、固定方法、必要な天井高、壁からの距離などが異なります。まず取扱説明書とメーカーの設置条件を確認してください。
突っ張り式は天井側の強度や形、据え置き式は底面の広さや重心が安定性に関わります。畳のへこみを減らすために板やマットを挟んでも、製品がぐらついたり、指定された固定ができなくなったりすれば本末転倒です。自己判断で部材を足す前に、製品側の条件を優先します。
壁や柱への固定が必要な製品は、賃貸住宅のルールも確認します。畳だけを見て置き場所を決めず、製品全体が安全に使える場所かを先に考えてください。
脚の形と底面で、畳への力のかかり方が変わる
同じ重さでも、幅の広い底板で支える製品と、細い脚へ重さが集中する製品では、畳への跡のつき方が異なります。猫が上り下りすると静止時とは違う力も加わるため、重さの数字だけで「へこまない」とは判断できません。
畳の状態も重要です。畳表の表面に跡がついているだけなのか、畳の中身である畳床まで沈んでいるのかで、必要な対応が変わります。古い畳床や薄い畳では、すでに部分的な沈みや段差があることもあります。
保護板やマットを使う場合は、ケージやタワーの安定を損なわず、端につまずかず、定期的に外して畳を確認できるものかを見てください。畳全面を長期間覆う方法は、へこみだけを隠して湿気に気づきにくくなることがあります。
畳との間に湿気をためない
ケージの底板、大きな保護マット、収納付きの台などで畳を覆うと、下の状態が見えにくくなります。部屋の湿度、換気、結露、水のこぼれ方によっては、湿り気が残ることがあります。
特に、水飲み場やトイレをケージやタワーの近くに置く場合は、こぼれた水や汚れが隙間へ入っていないかを確認します。濡れたときは大量の水を足して洗わず、まず吸い取り、畳表の素材に合う方法で乾かします。
ときどきケージやタワーの周囲と下を見て、変色、におい、湿り気がないかを確認してください。重くて簡単に動かせない製品なら、設置前に「どの方向へ、どの程度なら動かせるか」も考えておくと手入れしやすくなります。
トイレと水飲み場は、掃除できる位置に置く
トイレや水飲み場をケージの中や横へ置く場合、畳に直接こぼれないことだけでなく、汚れた部分をすぐ確認できることが大切です。壁際やケージの奥に入り込む配置では、濡れや汚れに気づくまで時間がかかります。
防水性のあるトレーを使う場合も、下に水分が回っていないか定期的に確認します。防水シートを敷いたままにすれば湿気まで防げる、とは限りません。汚れを受ける範囲は必要な場所に絞り、掃除のたびに畳の状態も見られる配置にします。
猫の着地点と通り道に傷が集まりやすい
キャットタワーの周りでは、上る場所よりも、飛び降りる着地点や向きを変える場所に力がかかることがあります。ケージの出入口、トイレまでの道、窓を見るために走る場所なども、猫の爪や足の摩擦が重なりやすい場所です。
国産い草には自然素材ならではの感触と香りがありますが、同じ場所で強く爪をかけ続ければ毛羽立つことがあります。和紙畳や樹脂畳、高耐久素材にもそれぞれ特徴があり、「猫がいるから一つの素材が必ず正解」とは限りません。
爪傷や摩擦が一番の悩みなら、MuKiZu-Tatamiを含むペット・高耐久畳も候補です。ただしMuKiZu-Tatamiは、ケージやタワーの重さによる畳床のへこみを防ぐ材料ではありません。表面の傷と、畳全体の沈みは分けて考えます。
猫との暮らし全体の畳対策は、猫が畳をボロボロにする前に確認したいことで紹介しています。
へこみは表替えで直るのか
表替えは、今の畳床を利用して畳表を張り替え、縁付き畳は畳縁も替える工事です。そのため、畳表に家具跡があるだけなら見た目を整えられる場合がありますが、畳床そのものが大きく沈んだり、崩れたりしている場合は、表替えだけでは直りません。
新畳が必要かどうかは、ケージやタワーを外した状態で、沈み、隙間、段差、畳床の状態を確認して判断します。薄い畳や変形した畳は、部屋の寸法と厚みも確認が必要です。畳床の種類と選び方では、畳の中身の違いを説明しています。
すでに置いてある家具の跡が気になる方は、畳の上にタンスを置くときの注意点も参考にしてください。
設置前に写真で確認できること
畳店へ相談するときは、ケージやタワーだけを大きく写すより、和室全体と設置予定位置が分かる写真が役立ちます。
- 和室全体と畳の枚数
- 設置予定の壁・窓・出入口
- ケージやタワーの脚または底板
- 現在あるへこみ、隙間、毛羽立ち
- 水飲み場とトイレの予定位置
製品名や寸法、固定方法が分かる説明書も手元にあると、畳のへこみや納まりについて確認しやすくなります。安全な固定については、その製品の説明書と販売元の案内を優先してください。
よくある質問
畳の上へ直接キャットタワーを置いても大丈夫ですか?
設置できる製品もありますが、底面の形、固定方法、畳の沈みや段差を確認してください。ぐらつきがある状態では使わず、製品の設置条件を優先します。
下に板を敷けば畳はへこみませんか?
力を広く受けられる場合はありますが、畳や製品の状態によって異なり、へこまないとは言い切れません。板の段差、製品のぐらつき、湿気が確認しにくくなる点にも注意が必要です。
防水マットを敷きっぱなしにしてもよいですか?
水や汚れを受ける役割はありますが、下の畳を定期的に確認してください。湿気やこぼれた水が残っていないか、清掃時にマットを外して見ることが大切です。
ケージの跡は表替えで消えますか?
畳表だけの跡なら表替えで見た目が変わる場合があります。畳床まで沈んでいる、割れている、段差がある場合は新畳を検討します。写真だけでは分からない部分は、畳を上げて確認します。
設置予定の場所をLINEでお送りください
和室全体、ケージやタワーを置く予定の場所、脚や底面、今あるへこみが分かる写真に、製品の寸法と畳の枚数を添えてLINEでお送りください。畳のへこみや傷、湿気について、設置前に確認したいことを六代目・古賀隆夫本人がお伝えします。
電話でのご相談は、通話無料の0120-743-443へどうぞ。


