店頭の展示畳を、久しぶりに表替えしました。
今回使ったのは、花ゴザ畳の「カバラ」。大きなバラの柄が広がる、明るく華やかな畳表です。
見慣れた畳とはずいぶん印象が違います。店頭に置いてみると、まわりの空気までぱっと明るくなったように感じました。

畳は、落ち着いたものだけではありません
畳と聞いて思い浮かべるのは、緑やベージュの落ち着いた一枚かもしれません。
もちろん、昔ながらの畳には、その良さがあります。部屋になじむ色合いや、すっきりと整った畳目は、何度見てもいいものです。
でも、畳にはこんな楽しみ方もあります。
大きなバラが畳いっぱいに広がる「カバラ」は、敷くだけで部屋の印象が変わります。畳は静かに部屋になじむだけではなく、ときには部屋の主役にもなれる。今回の表替えをしながら、あらためてそう感じました。
この花ゴザを織ったのは、椛島裕喜さんです
「カバラ」を織っているのは、織師の椛島裕喜さんです。
椛島さんと私は同い年です。
同じ時代に、それぞれ畳に関わる仕事を続けてきた職人。その人が織った畳表を、私が一枚の畳に仕上げて店頭へ飾る。
大げさな話ではありませんが、なんだかそれだけでも少しうれしくなります。
織る人がいて、畳に仕上げる人がいます
柄のある畳表も、織り上がっただけでは、まだ部屋に敷ける畳ではありません。
今回は、椛島さんが織った「カバラ」を私が畳に仕上げました。柄の見え方を確かめながら畳床に張り、畳縁を付け、一枚の畳として納められる形に仕上げました。
織る人の仕事と、畳に仕上げる人の仕事。その両方がつながって、ようやく目の前の一枚になります。
以前「カバラ」を使って仕上げた畳空間は、2018年の「カバラ」施工記事でご紹介しています。
写真より、実物のほうが面白いです
大きなバラ柄は、写真でもよく目立ちます。
ただ、柄の広がり方や織りの表情、畳として置いたときの存在感は、実物のほうがずっと面白く感じられます。
青畳工房の前を通ったときは、ぜひ実物を見ていってください。
「畳って、こんなに自由なんだ」と感じてもらえたら、うれしいです。

